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2015年3月24日 (火)

映画『天使が見た夢』

快晴の月曜日のニューヨーク。今朝は氷点下スタートで寒いです。最高気温も4℃迄しか上がらず、明日寒さが緩むまでもう少しの我慢と言ったところでしょうか。

最近ニューヨークでイエローキャブを装った無許可のタクシーが走っているので注意が促されています。実際にはニューヨーク市での営業免許を得ておらず、ニューヨーク州の小さな街での免許で違法に営業をしているそう。ですが、使い古されたイエローキャブを譲り受けて走っているので、一見すると正式なイエローキャブと区別がつかないとの事。

でも、市の許可を受けて正式に営業している訳ではないので言い値で吹っかけてくるそうで、乗客がトラブルに巻き込まれる事例が報告されています。その上、それらの違法タクシーはクレジットカードのスキミングも行い、カード情報を盗むのだそうで身に覚えのない請求がされる場合が多々あるそう。

ニューヨークに生活したり、旅行で訪れたりすると気軽にタクシーを利用する方も多いと思いますが、くれぐれもご注意ください。
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さて、今回はDVDで鑑賞したフランス映画『天使が見た夢』(原題:La Vie rêvée des anges、英題:The Dreamlife of Angels)の感想です。
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この映画はエリック・ゾンカ監督の1998年の作品。同年のカンヌ国際映画祭で主演女優2人が揃って主演女優賞を受賞したことで話題となった作品です。

物語の舞台はフランス北部の町リール。イザという短髪に皮ジャンの若いバックパッカーが、一夏の恋が忘れられずに男性を突然訪ねるところから始まります。真冬のリールは凍てつく寒さ。でも、あてにしていた男性は出稼ぎに出掛けて不在。

お金もなくホテルにも泊まれない。仕方なく彼女は縫製工場で経験があると偽って働き始めます。そこで休憩時間につまらなそうに煙草を吸うマリーという若い女性と知り合い。
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仕事終わり、イザはマリーの家に押しかけ。夜家に居ることができないと主張するマリーと一緒に夜遊びに出掛け、そこで意気投合。裏表を間違えて縫合してしまった事を叱責されて工場をくびになったイザに、マリーは「あんな風に人を物の様に扱うなんて我慢ならない。私もあんな職辞める」と言い放ち、2人で気ままに暮らし始めます。

ビラ配りをしたり、ナンパした男性からお金を貰ったりして、交通事故で意識が戻らない若い女性のアパートシッターとして無料で広い2ベッドルームで生活をします。ある日、イザはデスクの引き出しにある意識不明の女性が書いていた日記を発見。読む内に親近感が湧き、彼女の病院に通い詰めるようになります。

一方マリーは万引きをして捕まった際に、代金を代わりに支払って助けてくれたバーのオーナーである男性と関係を持ち始め。最初は親がビストロを経営している金持ちの家系で、若くしてバーを経営する苦労を知らないお坊ちゃんを馬鹿にして、敵愾心をむき出しにして対していたのに。
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関係が長引くにつれ、他の複数の女性と関係を持っている現場を何度見ても男からの電話を待ってしまうようになり。週末ビーチにある別荘に行くようになると、彼に対して愛想笑いをするように。

そんなマリーを見てイザは心を痛め、「自分を貶めるのは止めて」と強く忠告するようになります。結果として2人の仲は上手くいかなくなり・・・。という悲しいエンディングに向かってひた走るお話でした。

2人の主人公がとても魅力的に描かれていて、映像も美しく見応えのある映画でした。でも見終わった後かなり落ち込みました。ちょっと夫と一緒に観れば良かったと後悔。

この映画は若い頃に見ると胸に迫るものがあったと思います。世の中に対して憤り、かといって自分から何のアクションを起こしたら良いのか解らず、なりたいものも定かではなく、自分が持っていない物を持っているように見える人達に強く反感を覚えながらも無意識に憧れてしまう。女らしく振舞う事や、男の付属品のように扱われる事、男に媚を売る事を拒絶しながらも、男なしでは寂しい。
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そんな鬱屈した感じが映像からも、主人公の行動からも溢れ出ていて、観ていて疲れました。が、こんな時期もあったよなと感じ。かといって、懐かしくは思いませんでしたが(私は若い頃に戻りたいと全く思わないタイプです。今の方が自由ですし、精神的に随分楽)。

最後イザがあれだけ拒絶していた工場の仕事に就き、真面目に取り組むシーンで終わるのが悲しいような、色んな悲しみを経て成長したのねと嬉しいような、複雑な気分。よくある成長物語というには、切羽詰っていて、淡々として暗く、駄目駄目な人ばかりが出てくる割にはそれ故にそれらの人々が魅力的に映る、不思議な重さのある映画でした。

ワイン片手にゆったり誰かと観るのに良い気がしました。

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