2017年10月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        
無料ブログはココログ

« 勧誘電話拒否の登録 | トップページ | マンハッタンでブルックリンの手作りアイスクリーム »

2015年3月19日 (木)

映画『インドシナ』

正午を過ぎて晴れた水曜日のニューヨーク。朝方は雪がぱらついていたのでどうなる事かと思いましたが、今は2℃まで気温が上がったようです。でも風が強くて寒いようなので、今日は家で勉強に励みたいと思います。

夏時間になってから何故か疲れがとれずに困っていましたが、昨日はボランティアから戻ったらぐったりしてしまい。夫が出張で不在なのをいいことにベッドに横になって一休み…と思ったらそのままぐっすり寝てしまい。目が覚めたら夜の8時半で一瞬何が起こったのか解らず混乱しました。

結局、着替えて再度ベッドに潜ったらまた直ぐ眠ってしまい。結果全然勉強ができず。今日取り戻さなければ、と思っていたのに起きたら9時と大寝坊でした。段々と暖かくなってきたので花粉症が出てきて頭が只でさえぼーっとしているのに、体が夏時間になかなか調整し終わりません。

家賃の高騰により有名店・名物店が次々と閉店していますが、とうとうタイムズ・スクエアにある『トイザらス』まで閉店することを発表しました。なんだか急激に変わっていくニューヨークに怖いような気さえしてしまいます。
008

聖パトリックの祝日を祝って緑色にライトアップされたエンパイア。

****************************************************
さて、今回はDVDで鑑賞した映画『インドシナ』(Indochine)です。

珍しくタイトルを知っている有名な映画が目についたので借りてきた『インドシナ』。1992年のフランス映画で、日本で公開された際にも大々的に宣伝されていた記憶があります。が、観たことがなかったので良い機会だからと選びました。

物語は1930年代のフランス領インドシナ(現ベトナム)が舞台。主人公はインドシナで生まれ育ったフランス人女性エリアーヌ。カトリーヌ・ドヌーブ演じるエリアーヌは自立した強い女性で、父を助けながらゴム農園の運営を担っており。その結果か妙齢ですが独身を貫いています。
007
そんな彼女は、アンナンの王族である友人夫妻が事故死して遺した小さな女の子を養子として引き取り育てます。カミーユという女の子はエリアーヌの許で美しく、そして養母に似て強く育ってゆき。

ある時、エリアーヌの恋人であったフランス海軍士官のジャン=バティストに一目ぼれ。彼しかいないと思いつめ、インドシナの慣例に則って親同士で決められた許婚を捨て、1人奴隷に身をやつして、僻地ドラゴン島まで左遷されたジャン=バティストに会いに行く。

でもその奴隷売買の最中に、一緒にドラゴン島まで逃げてきたインドシナ人の女性が夫と引き離されたくないために叫んだというだけで子供諸共殺されているのを目にして逆上したカミーユは、フランス人士官を射殺。カミーユを逃がすために上官に逆らったジャン=バティストも一緒に逃亡。2人は罪人として追われる身となり、独立運動を繰り広げていた共産主義組織に匿われます。
009
ですが、逃亡の途中でカミーユとの間に生まれた男の子とジャン=バティストはフランス軍に逮捕されカミーユと離れ離れに。ジャン=バティストは、1日だけ得た恩赦の日に何者かによって暗殺されてしまいます(フランス軍側は情報を漏らされる事を恐れた共産主義者によって殺されたと主張しますが、エリアーヌはフランス軍が暗殺したと主張。真実は明かされず、ジャン=バティストの死は自殺という形で片づけられます)。

遺児エティエンヌはエリアーヌに引き取られ、カミーユがいつ帰宅しても良いようにと一人で必死にゴム農園の経営と家を守り続ける彼女の許で育っていきます。が、5年後カミーユが恩赦されて自由の身になっても、エリアーヌと共に帰ることを拒否。「過去は振り返らない。思い出したら悲しみが深すぎて生きてゆけない。子供と一緒にフランスへ帰って!貴女の愛したインドシナは死んだの。」と言い捨てて、独立運動に身を投じてしまいます。

打ちのめされたエリアーヌは農園を手放し。エティエンヌと共にフランスに移住し、新たな人生をやり直します。映画の最後のシーンはジュネーヴ。1954年ジュネーヴ協定でベトナムが独立するための合意がなされるところで終わります。
006
その会談会場のホテルに行く道すがら、エティエンヌに語っていた昔語りが今までのストーリーだったのだと分かる訳です。エリアーヌはそのホテルにはカミーユがベトナムの代表団の一人として訪れているため実母に会いたかったら会うようにとエティエンヌに告げ、自身はホテルの傍で彼を待ちます。

でもエティエンヌは長い時間ホテルのロビーに立ちつくし、母が自分を見つけてくれるのではないかと思っていたがそんな奇跡は起こらなかった。「僕のお母さんは貴女だけなんだよ」と言われ、エリアーヌが思わず涙するのを隠すために湖を眺める背中で映画が終わります。

3時間近い壮大なドラマ。主人公とその養子の2人の女性の生き様を軸に、ベトナム独立の過程を描いています。ベトナムの大自然が非常に美しく風景を眺めているだけでも楽しめますが、登場する女性が美しく描かれているのも心に残ります。ベトナムの歴史に興味がある私としてはその一端を齧った気分に浸れるのも良かったです。
008_2
でも、やっぱり一番心に残るのは強く生き抜く女性たちの姿で。劇中に登場する女性達は、男に阿って何とか生き抜こうと強かに振舞う人も、恋人にも上手く甘えられず自分の信じた道を何とか足を踏ん張って歯を食いしばって守り抜く人も、たった1度の恋に人生の全てをなげうって身を投じる人も、皆何故生きてゆかなければならないのか?と思う程の悲しみや寂しさに蝕まれながら、それでも守るべき何かを見つけて前進して生きていく。

なんだか先進国でぬくぬくと暮らす私達は忘れてしまった生命力が、美しく、尊く見えて忘れられない印象を残しました。でもきっと私達の中にも眠っているであろう力を信じたくなる映画です。

« 勧誘電話拒否の登録 | トップページ | マンハッタンでブルックリンの手作りアイスクリーム »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1795052/59318390

この記事へのトラックバック一覧です: 映画『インドシナ』:

« 勧誘電話拒否の登録 | トップページ | マンハッタンでブルックリンの手作りアイスクリーム »