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2016年2月 3日 (水)

映画『スパニッシュ・アパートメント』

グラウンドホッグデー(Groundhog Day)の火曜日のニューヨーク。昨日よりは寒いですが、それでも最高気温は11℃まで上がる予報で、1日晴れ。過ごし易い日になりそうです。

今朝スタテンアイランドのグラウンドホッグのチャック君が占ったところによると、今年は早く春が来るそうです。フィラデルフィアに居る有名なグラウンドホッグのフィル君も早い春を予想したそうで、今年はこのまま暖かくなるのかな?とちょっと期待しちゃいます。

昨日は初めての大統領予備選がアイオワ州で行われたので、今朝はそのニュースでもちきりです。共和党はテッド・クルーズ氏が、民主党はヒラリー・クリントン氏が其々僅差で辛くも勝利を収めたとのこと。でも両者ともに三つ巴の様相を呈しているようで、まだまだ予断を許しません。3月頃には前ニューヨーク市長のブルームバーグ氏も立候補するという噂が流れていますし、どうなることやら。個人的にはドナルド・トランプ候補が敗れてくれて、一先ずほっとしています。
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さて、今回はDVDで鑑賞したフランス・スペイン映画『スパニッシュ・アパートメント』(原題:L'Auberge Espagnole、英題:The Spanish Apartment)の感想です。
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この映画は聞いていたポッドキャストで勧められていたので興味を持ちました。特に興味を持ったのが『エラスムス計画』(The Erasmus Programme (European Region Action Scheme for the Mobility of University Students)。

エラスムスは、1987年に開始されたEU域内の高等教育機関の活性化や質の向上を目指したプログラム。でもこの映画が題材としているのは、EU域内であれば自由に単位を持ち帰ることができる留学制度の部分。EU域内であればどこの国の大学でも試験に受かりさえすれば行くことが可能なため、色んな国の生徒が大学に集う事になる様子をよく表わしている、という紹介がされていたので興味を持ったのです。
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主人公はフランス人の経済学を専攻している大学院生であるグザヴィエ。彼はモラトリアム真っただ中で、親の期待が非常に重く感じている様子で。将来コネで入社しようと目論んでいるポジションを得るにはスペイン語の習得とスペインの経済情勢に強くなることが求められると言われ、それらの要件を満たすという目的半分。ここではない何処かに行って職を得て働くという現実から逃げたいという気持半分といった体でバルセロナの大学に1年留学することに決めます。

そこでエラスムスに申し込もうと各種手続きを取るのですが、色んな部署をたらいまわしにされた挙句に最初の部署に戻るというシーンが盛り込まれており、フランスでもお役所仕事は非効率的で、ユーザーフレンドリーではなく、融通が利かない感じが笑えます。
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諸々の手続きを終え、恋人と最後の甘い時を過ごして、単身バルセロナに飛ぶグザヴィエ君。ある程度はスペイン語ができる上に、ご両親の知り合いの家に滞在させて貰う筈が、その知り合いには話が通っておらずいきなり路頭に迷い。仕方なく、空港で知り合ったフランス人ご夫婦の家に居候しながらアパートを探し。

自分の予算で滞在できるアパートを探し求めて、やっと見つけたのが表題になっている学生が折り重なるようにルームシェアしているアパートです。このアパートは家族向けのアパートの部屋に、物置部屋やリビングの一角にまでも男女が住んで家賃を浮かせている状態。勿論違法で、大家さんから再三立ち退きを要請されている、とんでもないアパートです。
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そしてその住人達は国際色豊か。1人の女性はスペイン人ですが、他のルームメイトは全てエラスムスを利用して留学している外国人。イギリス人の女性、イタリア人の男性、デンマーク人の男性、ドイツ人の男性およびベルギー人の女性が確か居て、そこにフランス人のグザヴィエ君が加わった訳です。

皆さん母国語が違うので、結局共通言語である英語かスペイン語でコミュニケーションを図り。大学に行けば、バルセロナがあるのはカタルーニャ地方なので公式言語はカタルーニャ語であるとして、大学教授が頑なにカタルーニャ語で授業をして、スペイン語しか習得していない多くの留学生が弱り切って教授に物申していたり。其々の家族から電話が掛ってくると、電話の脇に置かれている各国語のフレーズを読みながら一生懸命フランス語とかで「彼は居ません」と言っていたり。兎に角、なんでもない日常が興味深くてとても面白く鑑賞しました。
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また育った環境も母国語も全然違う若者が集まって、どんな風にパーティーして、どんな風に衝突して、どんな風に仲直りするのか、もなんだか楽しく。こんな学生時代を送れたら、大変だけどどんなにか楽しいだろう、と何となくセンチメンタルな気分になったりも。

脚本が良く出来ているとか、素晴らしい演技とかいう訳ではないと思うのですが。ヨーロッパの雰囲気が感じられ、EU域内であれば人材の交流が活発で、お互いを手探りで理解し絆を深めていく若者の姿が印象的。国の概念が少し違うように感じられるヨーロッパに住む人々の現実を垣間見れるという意味で、とても楽しめた映画でした。
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とは言え、この映画は2002年の作品。14年が経ち、難民や移民が押し寄せている今とは状況が大きく異なるとは思います。が、理想とするところが垣間見れる作品だと感じました。

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