2017年8月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    
無料ブログはココログ

« サウス・ボストン | トップページ | MIT博物館 »

2016年11月17日 (木)

ハーバード大学のオフィシャルウォーキングツアー

雲一つない快晴の水曜日のニューヨーク。昨日の大雨が嘘のようにカラッと晴れました。少し雲は出てくるようですが、1日晴れる予報。最高気温は16℃と昨日よりは少し暖かくなりそうです。

昨日用事がマディソン街で終わり、そのままミッドタウンにある日系スーパーで買い物を済ませようとしたら、5番街のトランプタワーの周りが全て封鎖されていて遠回りをすることを余儀なくされました。車両が近寄れないようにコンクリートのブロックが置かれ、鉄の柵が設置され、大量の警察官が警備に当たり、ホリデーシーズンが近付きイルミネーションが始まった5番街が物々しい雰囲気に包まれています。56丁目は流石に封鎖されていないので歩けたのですが、警察とFBI車両が南側の車道脇にずらーっと並び、ちょっと怖かったです。なんでもトランプ氏は大統領になっても5番街と56丁目の住まいに頻繁に帰ってくるつもりらしく。その間は一帯を完全に封鎖するという案が出ているそうです。すっごい迷惑!頻繁に移動で使う道なので頭が痛いです。

トライベッカにある『ウルフギャング・ステーキハウス』の前で煙草を吸っていた3人の男が、通り掛かった女性3人にトランプ氏が放った「GRAB THEM BY THEIR PUSSIES」という言葉をそのまま放ち。それに気づいた店員が、彼らをたしなめるのではなく、女性に向かって「落ち着いてください。彼らは酔っぱらっているだけで良い人たちなんです」といった事がインターネット上で話題になっています。お店側は謝罪をしているそうなのですが、朝から非常に頭にきています。私は個人的にこのお店に一生足を踏み入れることは無いと思います、日本でも。社員教育の大切さを改めて感じると共に、お店はいつも「お客様は神様」と崇めていればいいというものじゃないという事も再認識しました。
*******************************************************
さて、今回はケンブリッジにあるハーバード大学のオフィシャルウォーキングツアー(The Harvard Student-Led Walking Tour)の旅行記です。
007
ケンブリッジを1日観光しようと思った時、どうしてもハーバード大学とMITしか思い浮かばなかった私。調べてみると自然が楽しめる公園とか、リバークルーズツアーとか色々あったのですが、どれもピンと来ず。結局2つの大学を楽しみつつ、間でカフェや食事を楽しむ計画を立てました。
013
ハーバード大学のオフィシャルウォーキングツアーは、全て無料で当日早い者勝ちで先着35名ずつが1つのツアーにのれます。ツアーの開催時間や回数は日によって違いますので、希望日をカレンダーで確認。後は、当日ツアーの開始1時間前からインフォメーションセンターで申し込みを受け付けていますので、カウンターでステッカーとチケットを貰い。ツアー開始時間にインフォメーションセンターに戻ってくればOKです。
016
オフィシャルウォーキングツアーには、他にも大学選択の為に訪れる生徒さんとそのご家族用のツアーもありますので、入学を考えている方はそちらのツアーにのった方が良さそうです。パブリック用のツアーは、大学の歴史、主な建物の紹介とそれらにまつわる小話、学生生活の紹介等が主で約1時間です。
051
我々はツアーの受付開始が1時間前からだと知らず(HPにちゃんと書いてあったのですが、読んでいなかった)、午前9時にはハーバードに着いていたにも関わらず、ツアー開始の午前10時まで朝食を食べて時間を潰してしまい。結果として午前10時にインフォメーションセンターを訪れた際には、定員オーバーで締め切られており。午前11時発のツアーのチケットを貰って、プラス1時間時間を潰す羽目になりました。
041
朝ごはんは混んでいて入れなかったカフェで座ってコーヒーを楽しめたので結果オーライでしたが、タイトな時間の中でツアーにのる方は何はともあれ最初にインフォメーションセンターに足を運んでチケットを貰う事をお勧めします。HPには1時間前から受付開始と書かれていましたが、午前10時の時点で、直ぐ午後11時発のツアーも定員に達してしまい。正午発のチケットを配っていましたので、早め・早めにチェックインして困ることは無いと思います。
018
我々のツアーガイドさんは、大学2年生(SOPHOMORE)の文学専攻の女性でした。彼女はユーモアを交えながらよどみなく堂々とガイドを務めあげ、とても情報量の多い楽しいツアーでした。ハーバード大学では、勉学だけでなく課外活動にも非常に力を入れているそうで。彼女もガイドを週2回やる他に、もう一つクラブに属して活動していると言っていました。しかも、次の日はハーフマラソンにチャレンジすると張り切っていました。コミュニケーション能力も抜群に高くて、いかにも成功しそう。
017

この味気ない建物がハーバード大学の中でも最も重要な建物の1つ、『The Harvard University Science Center』。「個人的には何故こんな味気ない建物がコンペティションで勝ったんだ?と思うけれど、まぁ、仕方ないのよね。1970年代だったから」とガイドさんが言っていて笑ってしまいました。ブルータリズムは嫌われてますよね。目の前にある広場にはフードトラックが並び、野外授業が行われることもあり、学生生活の中心地の1つなのだそう。

023

これは『Annenberg Hall』の外観。残念ながら、中は見れません。アネンバーグ・ホールは、オックスフォードとケンブリッジのグレートホールを模して造られ、それらをモデルにしたハリーポッターに登場するグレートホールとそっくりなのだそう。このホールは大学1年生(freshman)だけが利用できる食堂で、入口で学生証をチェックする男性は新入生約6千人全員の名前を憶えているだけでなく、出身地や家族構成、何につまづいているのか等を把握しているとの事。ガイドさんは、「彼に勉強の愚痴とか話せて、とても精神的に助けられた」と言っていました。また新入生が全員この食堂に集結して、長机で食事を共にするので連帯が強まったと言っていました。アメリカの大学は中途退学者が多いのが課題とされていますが、人との繋がりを強化してドロップアウトする人が出ないようにする工夫が見られます。

025

ハーバード大学記念教会 (The Memorial Church of Harvard University)は、第一次世界大戦でお亡くなりになったハーバード大学の学生を追悼する意図で建築され。その時点では誰もこのような悲惨な世界戦争が二度と起こるとは思っていなかったので、「The World War」とだけ記載されています。以降、第2次世界大戦やベトナム戦争等で亡くなった学生さんを追悼しています。

032

2つの世界大戦の最中には、男子校だったハーバード大学の学生数が激減してしまい。対応策として近くにあったRadcliffe Collegeという女学校とお互いのクラスを受講できることとしたのが、共学への始まりで。そこから長い時間を掛け、少しずつお互いを慣らしていき。学生寮も男女混合へと移行し。2つが完全に一体化し、ハーバード大学が完全なる共学校となったのは1999年だというから驚きました。トランプ氏が当選してから、変化に人(社会)が完全に馴染むには長い時間が必要なのかも、今は揺り戻しが来ているのかも・・・と考えていた私にはとても興味深い話でした。本当に定着する変化を起こすためには、長い時間と根気を尽くした試みが必要なのかもしれません。

035

記念教会の向かいには、世界中に70以上あるハーバード大学の図書館システムの中心であるワイドナー記念図書館(Harry Elkins Widener Memorial Library)があります。この図書館は、ハーバード大学の卒業生で希少本のコレクターだったハリー・ワイドナー氏がヨーロッパから帰国する際にタイタニック号の沈没で死亡した事を悲しみ、彼のお母様が建てた図書館とのこと。ただ、その際にその場所に存在していた図書館を取り壊したので、いつか自分の息子を偲ぶこの図書館が同じように壊されることがないようにと『永遠にこの場所に図書館を変えることなく存在させる』という契約の下建築されたとの事。

027

そのため、後年図書館が手狭になっても拡張工事や建て替え工事を行うことができず。苦肉の策として、図書館を地下に拡張しているそうです。結果として記念教会とワイドナー記念図書館の間にある中庭の地下には、地下5層の図書館スペースが広がっているそうです。凄い!

029

このアーチの片方で壁に向かって囁くと、もう一方の壁に耳を付けている人の耳元でささやいているように聞こえるそうです。グランドセントラル駅でもみられるアーチ構造のマジックですね。

033

1970年の映画『ある愛の歌』(Love Story)がハーバード大学のキャンパスで撮影された際。監督が「ハーバードの学生は映画のイメージと合わない」と、実際にはヒッピー風の格好をした学生たちをニューヤード(記念教会やワイドナー図書館のある中庭)から追い出し、プレッピーな格好をさせたエキストラを使った事が大層大学側の気分を害し。以降、大学敷地内での映画撮影を一切禁止したとの事。その為、講堂を時間借りして撮影した等の例外を除き、全てのバーバードを舞台とした『ソーシャルネットワーク』等の映画は他の場所で撮影されているそうです。

038

ハーバード大学で一番写真を撮られるのはハーバードの銅像。だそうですが、この像は『3つの嘘の像』と呼ばれているそう。先ず一つ目、記載されているハーバード建立の年号が間違っている。2つ目、そもそもハーバード氏がどんな容姿だったか図書館が焼失した為に資料が残っておらず誰も知らない。その為、歴代学長を記念してそれぞれの建物に学長の苗字を付けてきたのだが、第4代目学長のLeonard Hoar氏だけは、学生寮を「Hoar House」と呼ぶわけにもいかず(売春婦宿と同じ発音になってしまうので)、彼を記念する建物を与えられず。苦肉の策として、彼の孫息子さんの容姿をこの銅像のモデルとした。そして3つ目はハーバードのロゴマークが違っている。

036

ハーバードのロゴマークは、3冊の開かれた本に「VERITAS」(ラテン語で真実というような意)と書かれていますが。この銅像の脇に付けられたロゴの3冊目の本は下を向いています。これには諸説あり、ただ単にスペースが足りなかったようなのですが。学生の間ではまことしやかに「これは本を置き、実生活に身を投じた時こそ本当の学びが得られるという教訓なのだ」という説が囁かれているそうです。ガイドさんは「私はこの説の方が好き」と仰ってましたが、私もこの説の方が好きです。

048
学生さんは同じ学生さんの話を聞いて元気が出ること請け合いのこのツアー。学生生活のヒントも沢山でした。我々の様に学生時代は遠い昔…という方でも、色々学べて元気が貰える興味深いツアーでした。
049
ここには紹介しきれませんでしたが、まだまだ面白い歴史やトリビア、学生ジョーク等がてんこ盛りでした。ただ建物を見て回るだけよりも、断然心に残ると思います。アメリカの強さ、教育の真髄を学びたい方は是非。

« サウス・ボストン | トップページ | MIT博物館 »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1795052/68457155

この記事へのトラックバック一覧です: ハーバード大学のオフィシャルウォーキングツアー:

« サウス・ボストン | トップページ | MIT博物館 »