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2017年2月 1日 (水)

オフブロードウェイ・ミュージカル『A Taste of Things to Come』

曇りの水曜日のニューヨーク。雪は止み、予報通りアスファルトには積もっていないようです。太陽が顔を覗かせるようですし、最高気温は8℃まで上がる予報ですので、凍結して危ないというようなこともないでしょうか。

気持が落ち込み過ぎて忘れていましたが、オーガニック食材が豊富に揃うスーパーマーケット『Whole Foods』がブライアントパーク前(紀伊国屋書店の並び)に新しい支店を土曜日にオープンしました。観光の途中にも立ち寄り易い立地なので、益々便利になりますね。

トランプ大統領が就任してから、アメリカでは珍しく外国に学ぼうという風潮がある気がします。ヨーロッパでは移民・難民問題でどんな問題を抱え、どのように対応しているのか、とか。そんな中、カナダは何故拳銃による犯罪が少なく安全で、国民保健を確立し、移民・難民にもオープンでいられるのか?という比較が頻繁にされていたように感じますが。そのカナダのケベックで、週末礼拝中のモスクで銃が乱射され、6人が死亡、8人が負傷する事件が起こりましたね。アメリカでは大ニュースがあり過ぎて、直ぐにあまりメディアに取り上げられなくなりましたが。自分と違う人を排斥する風潮が広がったことが影響したのでは?と余計に暗い気持ちになりました。
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さて、今回は既に公演が終わっているオフブロードウェイ・ミュージカル『A Taste of Things to Come』の感想です。
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このミュージカルは2016年11月17日~12月11日まで上演されていたYork Theater Companyによるプロダクション。会場はミッドタウンのレキシントン街にある教会の地下にある劇場でした。York Theater Companyは、47年の歴史を誇る劇団とのこと。

何故このミュージカルに興味を持ったのかと言うと、去年ボランティア仲間に勧められて観劇したBedlamの『SENSE & SENSIBILITY』がとても気に入り。そのBedlamで働いていた女性が、ディレクターデビューをするミュージカルであるとお知らせのE-mailが届いたから。去年のシェイクスピア・イン・ザ・パークでもそうでしたが、女性によって制作された劇や女性のみによって構成された舞台が増えているように感じて応援したい気持ちもあり。若い女性が初めて創り上げるミュージカルで、キャストは全員女性なんて、是非観に行こうとなったわけです。
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小さな劇場でしたが、狭いロビーの壁には一面ミュージカルの舞台となっている1950年代~1960年代に掛けて考案された、今となってはぎょっとするようなレシピの数々が貼り出され、観劇気分を盛り上げてくれました。小さな劇団なりに愛情を持って運営されていたようで、手作り感満載のグッツも少しだけ販売されていたり。

ミュージカル自体は比較的短く、4人の女性キャストが密室でずっと歌い踊っているだけという密室劇。舞台の展開もありませんし、休憩を挟んで10年の時が過ぎるのですが、第1部と第2部は其々50年代と60年代の1日を演じているという空間と時間の限定ぶり。その中で4人の女優さん達の会話と歌(たまに主人公の生ナレーション)を通じて物語を浮き彫りにしていくスタイルでした。
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見終った後は幸せな気分になりましたし、とても楽しめました。が、周りの人たちに熱心に薦めたくなるという感じでもないような。広がりがあって、考えさせられるという感じのミュージカルではなく、楽しめて、心が軽くなるエンターテインメントでした。とは言え、このご時世。毎日なんだか憂鬱なニュースばかりなので、たまにはパーッと観劇でもして楽しみたいという事も多いですから、このミュージカルみたいな軽い・明るい・楽しいという感じの作品も必要ですよね。

そうはいっても全然実が無いという訳ではなく。4人の女優さんは、其々子だくさんの専業主婦、結婚はしていても子供を作らない主義の主婦、そうあるべきだと白人の男性と結婚したものの本当に愛しているのは(違法である)有色人種の男性だと気付いてしまいハーフの婚外子を身ごもっている主婦、および女優として成功することを夢見て独身を貫いている女性を演じており。1950年代の女性が如何に抑圧され、自由が無く、其々の立場で孤独に苛まれていたかが分かりますし。遠い昔のように感じますが、結構今でも同じように女性は苦しんでいることが多いよなーと思いました。
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そして休憩後の第2部である1960年代は、女性の考え方や立場が粘り強い公民権運動によって変わりつつあることが同じ4人を通じて描かれています。皆さん第1部ではワンピースを着て言葉使いにも気を付けていたのに、第2部ではパンタロンを穿いたり、自由に話したり、職を持っていたり、自分の会社を立ち上げていたり。たった10年で社会がガラリと変わった事が感じられました。知識として知っていても、動いている女性を見ると違いが実感できたというか。

観劇後、夫と夜道を歩きつつ感想を言い合っていたのですが。私が「たった10年であんなにがらりと世相って変わるんだねー。変化って起こる迄は長いけど、起こってからはあっという間に広がるんだね。そのティッピングポイントに到達する迄は時間が掛るけど、超えてしまえばがーっと一気に変わる感じがよく感じられて面白かった。」と言ったら、夫は「どちらかというと50年代から60年代の変化の急激さよりも、60年代から今までの50年近く、女性の権利を巡る状況が殆ど変化してない事の方が驚いた」と。うーん、確かにと唸ってしまいました。
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初演はフィラデルフィアの小さな劇場だったというこのミュージカル。チャーミングな作品だったので、いつかまた何処かで再演されるでしょうか。

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